きねぞう ~気ままに映画評~

映画の感想を述べていくブログです。

【映画評:戦国自衛隊】歴史は俺たちに何をさせようとしているのか――。

こんにちは。

杵蔵(きねぞう)です。

少しずつ、このブログを見やすい体裁にしていこうと考えています。

まずはブログトップにタグをつける所から始めないとな……。

 

さて、

今回紹介する作品はこちら!

 

 

戦国自衛隊

 

製作:1979年/日本

監督:斎藤光

出演:千葉真一

  :夏八木勲

  :中康治

  :角野卓造

  :真田広之

評価:B+

 

トーリー

伊庭三尉が隊長を務める陸上自衛隊の一行は、実装訓練の最中、不可思議な光に包まれる。戸惑う彼らの元に現れたのは、兜や鎧を身に着けた“つわものたち”だった。伊庭たちは戦国時代にタイムスリップしてしまったのである。やがて長尾平三景虎上杉謙信)と出会い意気投合した彼らは、景虎と連合して天下統一の野望を抱く。しかし、そんな彼らを待ち受けていたのは、戦国最強の誉れ高き、武田騎馬軍団であった……。

 

レビュー

 

半村良の同名SF小説を映画化。近代兵器で武装した自衛隊一行が、戦国乱世の中で戦い、翻弄されていく姿を描く。男子中学生が昼休みに話す「今の自衛隊が戦国時代にタイムスリップしたら、天下取れんじゃね?」というようなヨタ話を、大真面目に検証しようとでもいうかのように、男子のロマンを、遠大な熱量でもってフィルムに焼き付けた渾身の一作。

戦国時代における兵士の武力とは、己の振りかざす刃の距離だけでした。弓や鉄砲を除けば、野を駆ける彼らの闘いとは、体と体がぶつかり合う泥まみれの死闘だったのです。

弾丸を高速で連射する機関銃や、強固な装甲と大砲を持つ戦車、空を駆けまわるヘリコプターなどは、戦国時代にはあってはならいオーバーテクノロジーなのです。強力な武力と、その歴史を知る自衛隊員たちは、圧倒的なアドバンテージを有している訳です。彼らの一部が暴走し、村を襲って略奪や凌辱など非道の限りを尽くすシーンは、観る者を揺さぶる強烈な場面ですね。

 

なぜ過去にタイムスリップしてしまったのか? どうすれば戻ることができるのか? 奇想天外なアイディアから生まれる大きな謎が、物語を強力に引っ張っていく力を果たしています。隊員は基本的に現代に戻りたいと考えていますが、主人公の伊庭だけは違うようです。彼はタイムパラドックスを起こすためではなく、戦国の世で自分の力を試すために天下を取ろうとしているように見えます。世が世なら、非常に優秀な戦国武将になったでしょうね。

天下統一の夢を描いて一人、また一人と戦場に散っていく彼らの姿もとても切ない、カルトな名作です。 

 

ではまた。