きねぞう ~気ままに映画評~

映画の感想を述べていくブログです。

【映画評:ザ・グリード】ヤツは人間を食うために生まれてきた!

こんにちは。

杵蔵(きねぞう)です。

 

今回紹介する作品は、こちらです!

 

 

 

ザ・グリード

製作:1998年/アメリカ

監督:スティーブン・ソマーズ

出演:トリート・ウィリアムズ

  :ファムケ・ヤンセン

  :ケヴィン・J・オコナー

  :アンソニー・ヒールド

  :ウェス・ステュディ

評価:A-

 

 

■ストーリー

嵐の大海原。ジョン・フィネガン一行が操縦する密輸船は、武装した略奪組織によって占拠されてしまう。

彼らの目的は、処女航海中の豪華客船アルゴノーティカ号の襲撃だった。やむなくフィネガン達は彼らに従い、一同は目当てのアルゴノーティカ号へ乗り込むことに成功。しかし約3000人の乗客が居るはずの船内に人影は見つからない。やがて、乗客消失の元凶である「何か」が彼らに襲いかかり……。

 

■レビュー

絶海の豪華客船という二つの巨大な密室構造の中で繰り広げられる、モンスターパニックムービーの傑作。沈没していく巨大な客船を舞台に、暗く冷たい深海からやってきた未知の怪物との死闘を描く。監督は「ミイラ再生」のリメイク「ハムナプトラ」シリーズで知られる、スティーブン・ソマーズがメガホンを取る。

物語のスピィーディーな進行と、緊張と緩和のリズムが秀逸で、観客を飽きせることなく最後まで引っ張っていく。

大海原にぽつんと浮かぶ豪華客船というシュチエーションもいいですね。個人的に気に入っているのは、主人公達がアルゴノーティカ号に到着した頃にはすでに船内はモヌケの殻であり、モンスターの襲撃の後である、というストーリー構造。謎の怪物によって全滅した、という原因と結果にギャップが生じ、そのタイムラグが、恐怖を想像させる余地を作るからです。宝の山である豪華客船を歩いていたつもりが、実は巨大な怪物の巣であったと気づいたときの、背筋の凍る恐怖。

映画中盤、犠牲となった彼らの無残な亡骸に出くわした時の、真っ赤に染まった、地獄の宴のような死屍累々の描写は壮観とも言えます。

実際に怪物が3000人の乗客を捕食するシーンはないので、「90分で3000人、喰って、喰って、喰いまくれ!」というキャッチコピーは詐欺に近いんですけどね。その点はご愛敬。

巨大な密室の中で怪物たちに追われたり戦ったりする面白さに加えて、次第に沈没していく船からの脱出という、タイムリミットを設けたストーリーも良く出来ていますね。

怪物と相対するキャラクター達も個性豊かな面々であり、まさにモンスター映画のあらゆる要素を踏襲した、珠玉の一作。

 

ではまた。