きねぞう ~気ままに映画評~

映画の感想を述べていくブログです。

【映画評:ザ・クラフト】女子高生たちが黒魔術で復讐?青春ホラーの傑作!

 

こんにちは。

杵蔵(きねぞう)です。

 

映画のジャンルに統一性がない当ブログですが、気にせずどんどん書いていきます。

今回紹介するのはこの映画!

 

 

ザ・クラフト

製作:1996年/アメリカ

監督:アンドリュー・フレミング

出演:ロビン・タニー

  :フェアルザ・バルク

  :ネーブ・キャンベル

  :レイチェル・トゥルー

  :スキート・ウールリッチ

 

評価:Aー

 

□ストーリー

霊感の強い転校生のサラは、学園で魔女と呼ばれている、ナンシー、ロシェル、ボニーの三人組の少女たちと知り合う。

それぞれが悩みや心の傷を抱えた彼女たちは、崇拝していた黒魔術によって周囲を見返そうと、サラの力を借りて儀式を執り行う。

儀式に成功した彼女たちはそれぞれの理想を叶えていくが、ナンシーたち三人組は魔術を悪用し、暴走していく。三人のエスカレートしていく姿や、次第に自分の力に怯えたサラは、黒魔術の仲間から抜けようとするが……。

 

□レビュー

黒魔術に翻弄される少女たちの悲劇を描く、学園ホラー映画の傑作。

純粋な恐怖映画というよりも、青春映画としての側面が強く、ティーンエイジャーの微妙な葛藤を丁寧に描いているのも特徴。

 

不可思議な力を手に入れてしまった少女たちの驚きや戸惑いをきちんと描写しており、ただのB級オカルトホラーとは一線を画します。

 

四人の少女たちのそれぞれのキャラクター性もきちんと掘り下げられていて、一人一人にきちんと感情移入できますね。各々のコンプレックスが、黒魔術で周りを見返してやろう、という気持ちの原動力になっています。

「スクリーム」シリーズのネーブ・キャンベルが陰のある少女ロシェルを演じていますが、次第に可憐に奔放になっていく姿がとても印象的です。

 

彼女たちの社会とは学校と家との往復でしかありません。そしてそのどちらにも、彼女たちの居場所はなく、宙ぶらりんのまま。

映画中盤、不可思議な力に目覚めてしまった彼女たちの「奇跡」が、ティーンエイジャーの持つ特有の鬱屈や焦燥、厭世感や根拠のない万能感が生み出した「錯覚」とも解釈できる表現加減は絶妙です。

 

黒魔術によって結束した四人が心を通い合わせ友情を育む「静」の前半。

一人グループを抜けようとするサラに折檻を加えるべく三人が襲いかかる「動」の後半。

という風に、丁寧な描写の積み重ねで、クライマックスに向けて盛り上がっていく作りは王道ゆえによく出来ています。

 

学生時代、教室の隅で「自分こそは特別な存在」なのだと思い描いていた人には苦く響く作品かもしれませんね。

 

ではまた。